三井住友カードのプラチナプリファードとゴールドって結局どっちがお得なの?
年間利用金額の損益分岐点が知りたい!
そんな疑問にお答えします。
この記事では、Olive & 三井住友カードの中でも特に人気の高い “プラチナプリファード” と “ゴールド” を比較して、どちらを利用する方がお得になるのか、利用金額の損益分岐点について詳しく解説していきます。
2024年11月以降、クレカ積立の還元率が改訂となりますが、改訂後の損益分岐点の考え方や一番お得なカードの選択なども紹介していきますので最後まで読んでみてください。
※結論から先に言ってしまうと、損益分岐点は以下の通りです。
【プラチナプリファードVSゴールド】損益分岐点の考え方は?
三井住友カードの損益分岐点の考え方としては、
ここを考えることで損益分岐点がわかってきます。
では、この損益分岐点に関わってくる、還元率が異なるそれぞれのカード特典と詳しい損益分岐点の解説をしていきます。
損益分岐点に関わってくる還元率の異なる特典は何がある?
プラチナプリファードとゴールド(NL)で還元率に差があるところとしては以下の通りです。
これらの4つの詳細を解説しながら、実際の損益分岐点について計算していきます。
プラチナプリファードがゴールド(NL)よりお得になる損益分岐点は?
通常のカード利用だけで考えた場合
それぞれのカードの基本還元率は以下の通り。
プラチナプリファード | ゴールド(NL) |
---|---|
1% | 0.5% |
※マイ・ペイすリボで手数料を発生させることで還元率は+0.5%となりますが、こちらはどちらのカードでも一律なので、損益分岐点には影響はありません。
還元率の差は0.5%なので、この0.5%で還元されるポイントがプラチナプリファードの年会費33,000円を上回る金額を考えると、660万円となります。
ただし、三井住友カードには100万円利用特典があります。
※100万円利用特典とは?
対象の支払い先で100万円を利用すると1万ポイントが還元される特典。
プラチナプリファードは100万円利用につき1万ポイントが計4回まで(つまり最大400万円利用で4万ポイント還元)、ゴールド(NL)は100万円利用につき1万ポイントが1回までという特典内容となります。
ちなみに、クレカ積立の金額はこの100万円利用に含まれません。
100万円利用特典でもらえるポイントをわかりやすく表でお示しすると以下の通り
年間利用金額 | PP | G |
---|---|---|
100万円利用 | 10,000ポイント | 10,000ポイント |
200万円利用 | 20,000ポイント | 10,000ポイント |
300万円利用 | 30,000ポイント | 10,000ポイント |
400万円利用 | 40,000ポイント | 10,000ポイント |
※ G:ゴールド(NL)
利用金額が200万円未満であれば、100万円利用特典によりもらえるポイントはどちらのカードも同じ10,000ポイントです。
両者に差が出てくるのは200万円以上の支払いから。つまり基本還元率と100万円利用特典を加味した場合の損益分岐点は少なくとも200万円以上であることは確定となります。
カード利用金額が200万円台の場合
プラチナプリファード基本還元率とゴールド基本還元率の差である0.5%でもらえるポイント数と、プラチナプリファードとゴールド(NL)それぞれの100万円利用特典でもらえるポイントの差(200万円台なので差は1万ポイント)の合計が年会費33,000円と同額となる支払い金額が損益分岐点となります。
損益分岐点を X とした場合計算式は以下のようになります。
ただし、この計算式の条件として利用金額は200万円台、つまり損益分岐点 X は200万円以上かつ300万円未満である必要があるので、この場合の損益分岐点 X は解なしとなります。
そのため200万円台の利用金額では損益分岐点は存在せず、ゴールド(NL)の方がお得になります。
カード利用金額が300万円台の場合
300万円台の利用金額の場合、両カードの100万円利用特典でもらえるポイントの差は2万ポイントとなります。
この100万円利用特典でもらえるポイントの差を変更して200万円台の時と同様に計算をすると、損益分岐点 X は…
ただし、この計算式の条件として利用金額は300万円台、つまり損益分岐点 X は300万円以上かつ400万円未満である必要があるので、この場合の損益分岐点 X は解なしとなります。
つまり、プラチナプリファード基本還元率とゴールド基本還元率の差である0.5%でもらえるポイント数と、プラチナプリファードとゴールド(NL)それぞれの100万円利用特典でもらえるポイントの差の合計が年会費33,000円と同額となる支払い金額というのは存在しません。
ですが、利用金額が300万円以上であれば還元されるポイントが年会費33,000円を上回るのでプラチナプリファードを利用した方がお得になるということが言えます。
カード利用金額から考える損益分岐点は…
だいぶ回りくどくなってしまいましたが、結論から言うと、3回目の100万円利用特典1万ポイントを付与された時点でプラチナプリファードの年会費を初めて上回ることになるため、ここが損益分岐点となります。
つまり損益分岐点は… 300万円
クレカ積立の還元率を考慮すると…
プラチナプリファードはクレカ積立のポイント還元率が魅力で作る人が多いかと思いますので、次にクレカ積立の還元率から損益分岐点を考えていきます。
クレカ積立のポイント還元率はそれぞれ以下の通り(※こちらはクレカ積立還元率改定前の情報です。改定後の情報は後述しています)。
プラチナプリファード | ゴールド(NL) |
---|---|
5% | 1% |
毎月5万クレカ積立をした場合、還元されるポイントから年会費を差し引くと…
PP | G | |
---|---|---|
積立5万の年間還元ポイント | 30,000円分 | 6,000円分 |
年会費 | 33,000円 | なし※ |
年間還元ポイントと年会費との差 | -3,000円 | +6,000円 |
G=ゴールド(NL)
※ゴールド(NL)は年会費無料として計算
月5万のクレカ積立だけで考えた場合、プラチナプリファードは年会費と差し引きで-3,000円、一方ゴールド(NL)は+6,000と9,000円の差額が出ます。
この9,000円の差を、プラチナプリファードとゴールド(NL)の通常のカード利用によるポイント還元の差で取り戻せればプラチナプリファードの方がお得になると考えられます。
プラチナプリファードとゴールド(NL)の基本還元率の差0.5%でこの9,000円が還元される金額は…
計算すると… 180万円
つまり月5万の積立をした場合は年間180万円以上利用することでプラチナプリファードの方がお得になります。
年間180万て結構ハードル高そうと思われるかもしれませんが、参考までに私の2023年度の家計費をお示しすると、三井住友カードで決済可能な年間の金額としては約250万円でした。
普段の支払いをすべてまとめることで年180万円達成に近づけるかと思います。
※2024年11月以降はこのクレカ積立による還元率が改定されます。
2024年11月買付分以降のクレカ積立の還元率は以下の通り。
プラチナプリファード | ゴールド(NL) |
---|---|
3%(年500万円以上) 2%(年300万円以上) 1%(年300万円未満) | 1%(年100万円以上) 0.75%(年100万円未満) |
※括弧内の金額は年間のカード通常利用金額
クレカ積立の基本還元率は1%、年間利用金額次第でプラチナプリファードの還元率は+1~2%上乗せされる形に変更されます。
2024年11月以降の新しいクレカ還元率を考慮した場合の損益分岐点
月10万円クレカ積立した場合、年間のカード利用額別の年会費差し引きでの還元ポイント数は以下の通りになります。
カード名※1 | 年間利用金額 | 積立還元率 | 総獲得ポイント※2 | 年会費差引※3 |
---|---|---|---|---|
PP | 500万円 400万円 300万円 200万円 100万円 | 3% 2% 2% 1% 1% | 126,000P 104,000P 84,000P 52,000P 32,000P | 93,000P 71,000P 51,000P 19,000P -1000P |
G | 300万円 200万円 100万円 | 1% 1% 1% | 37,000P 32,000P 27,000P | 37,000P 32,000P 27,000P |
※1:PP=プラチナプリファード、G=ゴールド
※2:月10万円積立設定でのポイント獲得数+通常利用によるポイント還元+100万円利用による1万円還元も含めたポイント獲得総数
※3:ゴールドは年会費無料で計算
上記の表でお示しした通り、300万円以上利用する場合はプラチナプリファード、それ未満での利用はゴールド(NL)がお得になります。この部分の考え方は通常のカード利用だけで考えた場合と全く同じです。
還元率改定後の損益分岐点は…
300万円
ちなみに月5万円積立では以下の通り。
カード名※1 | 年間利用金額 | 積立還元率 | 総獲得ポイント※2 | 年会費差引※3 |
---|---|---|---|---|
PP | 500万円 400万円 300万円 200万円 100万円 | 3% 2% 2% 1% 1% | 108,000P 102,000P 72,000P 46,000P 26,000P | 75,000P 69,000P 39,000P 13,000P -7000P |
G | 300万円 200万円 100万円 | 1% 1% 1% | 31,000P 36,000P 21,000P | 31,000P 26,000P 21,000P |
※1:PP=プラチナプリファード、G=ゴールド
※2:月5万円積立設定でのポイント獲得数+通常利用によるポイント還元+100万円利用による1万円還元も含めたポイント獲得総数
※3:ゴールドは年会費無料で計算
月5万でも損益分岐点は300万円となります。
プリファードストアの利用金額を考慮すると…
プラチナプリファードは特典としてプリファードストアと呼ばれる特約店での利用(各種条件などあり)で、利用金額に対して基本還元率に最大+14%が上乗せされます。
※プリファードストアの詳細は以下参照
ただし、ゴールド(NL)にも対象のコンビニ・飲食店で還元率が上がる特典があり、一部プリファードストアと被る部分があります。
つまりゴールド(NL)も対象となるコンビニ・飲食店以外のプリファードストアの利用金額が損益分岐点に影響するということになります。
ゴールド(NL)の特典にないプラチナプリファードの一例としては以下があります。
プリファードストア | ポイント特典 |
---|---|
Expedia | +14% |
Hotels.com | +11% |
ETC | +2% |
マツキヨ、トモズなどのドラッグストア | +1% |
仮にプリファードストアを以下のような条件で利用した場合、損益分岐点がどのように変わってくるか考えていきます。
旅行サイトのExpediaで年間10万円利用
Expediaはプラチナプリファードが特典と基本還元率を合わせて計15%還元、ゴールド(NL)が基本の0.5%還元。
年に3回旅行に行き、1回の旅行の宿泊費を約3万3,000円程度として年間10万円利用したと考えると…
PP | G | |
---|---|---|
Expediaの還元ポイント | 15,000円分 | 500円分 |
G=ゴールド(NL)
通勤や旅行でETCカードを年間40万円利用
ETCはプラチナプリファードが特典と基本還元率を合わせて計3%還元、ゴールド(NL)が基本の0.5%還元。
車通勤でETCを月3万円、年3回の旅行で4万円のETC利用、トータルで年間40万円ETC利用した場合を考えると…
PP | G | |
---|---|---|
ETCによる還元ポイント | 12,000円分 | 2,000円分 |
G=ゴールド(NL)
マツキヨで年間12万円利用
マツキヨはプラチナプリファードが特典と基本還元率を合わせて計2%還元、ゴールド(NL)が基本の0.5%還元。
月1万円程度の日用品をマツキヨで購入したとして、年間12万円で考えると…
PP | G | |
---|---|---|
マツキヨによる還元ポイント | 2,400円分 | 600円分 |
G=ゴールド(NL)
プリファードストア利用金額を考慮した損益分岐点は…
ここまでお示ししたプリファードストア利用条件でのポイント還元と年会費の差し引きをまとめると…
PP | G | |
---|---|---|
Expediaの還元ポイント | 15,000円分 | 500円分 |
ETCによる還元ポイント | 12,000円分 | 500円分 |
マツキヨによる還元ポイント | 2,400円分 | 600円分 |
年会費 | 33,000円 | なし※ |
年間還元ポイントと年会費との差 | -3,600円 | +1,600円 |
G=ゴールド(NL)
※ゴールド(NL)は年会費無料として計算
プラチナプリファードは年会費と差し引きで-3,600円、一方ゴールド(NL)は+1,600円と4,000円の差額が出ます。
プラチナプリファードとゴールド(NL)の基本還元率の差0.5%でこの4,000円を取り戻せる損益分岐点は…
計算すると… 80万円
つまり、上記の条件でプリファードストアを利用した場合、プリファードストア以外で80万円以上利用するとプラチナプリファードがお得になります。
毎月の固定費の支払いを三井住友カードでまとめると、平均的な一般家庭の固定費(水光熱費+通信費)は年間445,404円※なので、固定費抜きで年間で35万円≒月3万円(2人世帯の平均的な月の食費の半分くらい)利用するならプラチナプリファードがお得になる計算です。
(※統計局ホームページ/家計調査(家計収支編) 時系列データ(二人以上の世帯) (stat.go.jp)より)
新規発行キャンペーンも考慮した場合は損益分岐点はなくなりプラチナプリファードがお得になる
発行初年度限定にはなりますが、新規発行キャンペーンの特典を考慮した場合、プラチナプリファードの年会費33,000円以上のポイントが還元されるため、損益分岐点はそもそもなくなり、発行後1年間はプラチナプリファードの方がお得になります。
※新規発行キャンペーンは以下の記事でまとめてます。
特に “申し込み月の3ヶ月後までに40万円利用” でもらえる特典の4万ポイントがあれば、年会費を取り戻せますのでここは確実にもらっておきたいところです。
プラチナプリファードVSゴールド(NL)損益分岐点のまとめ
プラチナプリファードとゴールド(NL)の損益分岐点の考え方と、実際にいくつかの支払いパターンをお示しして損益分岐点を計算しました。
損益分岐点をまとめると以下の通りです。
結論として、年300万円以上利用する人、年300万円利用しなくてもプリファードストアを本記事で紹介した条件で利用する人はプラチナプリファードを発行、そうでなければゴールド(NL)を発行するようにしましょう。
ただ、プラチナプリファードは新規発行キャンペーンがあるので、年300万利用しない人でもとりあえず最初に作ってしまうのもありかと思います。
カード切り替えの手間はかかりますが、一番お得に三井住友カードを利用するなら以下の方法がおすすめです。
- 紹介特典1万円分もらってプラチナプリファードを発行する。
↓ - プラチナプリファードの新規発行特典を最大限もらう。
↓(ここで年会費取り戻せる) - 積立をしながら年100万円程度利用する。
↓(ここまでが発行から1年) - 2年目以降プラチナプリファード年会費発生前に解約申し込み
↓ - 解約申し込み画面から解約引き留め特典を利用して年会費無料ゴールドへランクダウンする。
↓ - 年会費無料ゴールドで年100万円程度使いつつ積立を継続する。
この方法であればゴールド(NL)の年会費無料のための100万円修行をすっ飛ばすこともできます。
2024年3月現在、これが一番お得な三井住友カードの発行手順です。
※新規発行時は必ず一番お得な友達紹介で申し込みをしましょう。
もし家族や友人に三井住友カードを持っている人がいなければ私の紹介URLをお送りすることも可能ですので、コンタクトフォーム、もしくは私のX(旧Twitter)からご連絡いただければ紹介URLをお送りいたします。
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